メリノウール愛好家
どもみゆちかです。
タイトルにある通り自分はメリノウール愛好家です。
そんなメリノウールについて熱く語りたいと思います。
ウールと言えば羊さんの毛から取れる繊維素材です。暖かい繊維の代名詞と思われます。化繊がまだまだ未発達だった頃には暖かい物は毛糸のパンツ、毛糸の手袋、毛糸のマフラー等。母や祖母、はたまた彼女から手編みのなんたらとかを送って貰ったりした人もいるはずです。バレンタインの時に女子が手編みのマフラーなどを編んでてあいつに渡すのか・・・と血涙を流した人もいたかもしれません・・・
メリノウールとはメリノ種か地方(ちょっと忘れました)で取れる高級羊毛の事です。まぁ~なんたらかんたらです。書くと長いし繊維の専門家でもないので気になる人は検索してみてください。
ただウールといえば暖かいけどちくちくする。化繊にくらべて値段が高い。そんなイメージ。私もそんなイメージでした。
メリノウールの良さに気づいたのは石井スポーツでワイポーラという羊毛ブランドの福袋を格安で購入したのがきっかけです。着た瞬間に概念がぶっ飛びました。ちくちくしない。暖かい。です。
これはまったく別の話で私の所感ですが・・・主に羊と言っても羊毛を採取する専用の羊と食肉用の羊に別れます。主に欧米地方(オセアニア地方込み)で飼育されてる羊は羊毛用。中東、モンゴルの方は食肉用に育てられてるイメージです。
羊の歴史は古く、ギリシャ神話でも牡羊座が出てくるようにかなり古い、しかも重宝されていたのが星座になった事からでも解ります。
実は中国の自治区の一つの内モンゴル自治区の人と仲がいいのでモンゴルのお話をよく聞きます。モンゴル圏では遊牧が有名で羊が重宝されます。他に飼ってる動物は牛、山羊、馬、ラクダとかみたいです。ラクダを飼ってる人はあまりいないみたいですが。
牛も主に食肉とミルク用、山羊もいざとなった時の食肉用とミルク用、馬は移動用と食肉用みたいです。
すべての動物がだいたい食べる用に育てられてます。牛や山羊はビタミン補給に重要なミルク用でもあるみたいですが。その中でも羊の数が多く防寒着としても優秀な羊はモンゴルの人たちからすると切っても切れない関係らしいです。
羊は遊牧民族からするとあまり手間のかからない動物のようです。遊牧もおもしろい産業で、昔は経験と勘を頼りにその時期に一番草が生い茂っているであろう場所に行くみたいですね。勘が外れると牧草がなく大変な事になるようで、今は遊牧民同士電話で連絡を取り合いお互いが被らない地域に移動してるみたいですが。
そして羊は草の美味しい所(草の一番上の方)しか食べないみたいです。だから草を食べつくしても根までは食べないので次のサイクルが早いみたいですね。逆に同じ種目の山羊は根まで食い尽くすので遊牧には向かないみたいです。ただ頭の良さは山羊の方がいいみたいで、羊は大寒波で積雪2m行くような雪でもじっとして凍死するそうですが山羊は木の上や建物の上に登ったりと逃げたりします。
この時に大量に羊が死んでしまった時の非常食として山羊も飼ってるみたいです。結局生き残っても食べられる山羊さんには同情しますが人が生きていく為には仕方がない。過酷な場所です。ただ山羊は筋肉が発達してておいしくないそうですが・・・モンゴル地方の過酷さが解ります。
羊は寒さに強く、草のある所に連れていったら勝手に食べる。足が遅いのであまり逃げない。(牧羊犬が見てくれる)ので手間もあまりかからないみたいです。手間と言えば毛を刈るくらいですが、毛は売ったり自分の防寒着にできるので仕事ですね。
余談ですが、何故子羊の時に尻尾を切るのか?と聞いたのですが、栄養が尻尾に行かないようにだそうです。実は羊は結構立派な尻尾を持っていて尻尾がある羊とない羊では肉の味と毛の量が変わるみたいですね。ただ尻尾も牛テールみたいに美味しいらしいので何匹かは尻尾を残す人もいるみたいです。
あとおもしろいのがモンゴルの遊牧民は羊の顔の違いがわかるみたいです。遊牧の規模にもよりますが100匹いても1匹1匹顔が違うのですぐ解るとの事です。すごいですね。
話は戻りますが、モンゴル地方の冬は過酷です。真冬は-40度が当たり前の地区でモンゴルの人たちの防寒着はダウンジャケット等がない時代は羊や狼の毛です。毛と言っても毛そのものを利用するのではなく毛の付いた革ごと剝ぎ取って毛の面を肌側にして着るそうです。革はあまり風を通さないし羊毛部分が空気の層になって暖かいみたいです。洗浄もあまりしないのでかゆくなるらしいですが・・・今は圧倒的にダウンジャケットを着てる人が多いみたいですが中のセーターやフリースなんかは羊毛を使用してるみたいです。
中東に関してはイスラームが盛んで豚は禁忌、牛はあまり食べない人が多い(おそらくヒンドゥー教の影響?)で羊がメインの食材です。
ただモンゴルの人は毎日肉を食べますが、毎日羊を潰して食べてる訳ではなく残った肉は夏の間に乾燥して干し肉にしたり、腸詰(ソーセージ)等にしたりして冬を乗り切るようです。骨なんかで出汁を取ったり、毛皮は鞣して売ったりして生計をたててるみたいです。羊1頭を潰して丸焼きにしたりするのは重要なお客さんが来たり、新年のお祝いでしか食べれなかったみたいです。子供の時はお客さんを歓待して残ったご飯がご馳走だったみたいでそれ以外はほとんど干し肉をお湯で煮てたべるようなのが多いみたいですね。
あれ?メリノウールの話がモンゴルの話になってる。モンゴルは一度は行ってみたい地域のひとつです。
さてメリノウールです。ウールは本当にすごい繊維で調べれば調べるほど羊は神様がもたらした奇跡の動物だと思います。おそらく羊がいなければ冬の寒い地域の人たちの生活はより一層過酷だったでしょう。
まず繊維の特性ですが調べたらいっぱい出てきますのでざっくりと書きますが、初めは疎水系で、ある程度水を含むと吸水するという性質があります。これは化学繊維でまだ作れてない性質で変態的な性能です。ウールに似た材質の化繊でアクリルがあります。俗にいう人口ウールで形だけ似せたまったく別物です。アクリルは疎水だけで吸水しません。アクリル板と同じ材質でアクリルを溶かして細くしたものがアクリル糸になります。まぁアクリル板は水を吸水しないのはだれが見ても解りますね。
ウールは人が着ると汗のかき始めはあまり吸わないので体温調節ができますが汗を一杯かくと吸水して発散します。発散速度は綿より上でポリエステルより下な感じの丁度いい具合になります。
そして極めつけは消臭性能です。年をとって中年になって仕事帰りの靴下が臭くなってきた人はぜひ靴下をウールに変えてみてください。びっくりするくらい臭わないです。
私も消臭靴下などを履いてましたがすべてウールにしました。一時期はストレスで足が臭かった時期もありましたがウールにしてからはそんな事もなくほぼ無臭です。
それにメリノウールの靴下は結構ぶ厚いので長持ちします。私が持ってる靴下は、モンベル、スマートウール、ダーンタフ、パタゴニアです。かれこれ5年程履いている物もありますが破れずに現役です。コスパがいいです。
靴下に限った話ですが、夏にも靴下だけは薄めのウール靴下を履いてます。モンベルなんかで売ってる、くるぶし丈の薄い奴です。これも驚くほど臭わない。ただし靴は臭ってくるので定期的に乾燥しましょう。
たまに夏でもウールでいけると書いてる記事がありますが私はお薦めしません。
やっぱり薄くても暑いですし大量に出る汗を処理しきれなくベトベトになります。ウールの下にドライ性能に特化したドライインナーを着てからならいけるかもしれません。でもそれをするならドライインナーにポリエステル生地のTシャツを着た方が安上がりです。
安くメリノウールをだしてるメーカーもありますが高級な物よりも編み方が雑というか詰まってない感じでした。保温を考えるならある程度お値段のするものを買った方がいいと思います。
さてメリノウールというかモンゴルの話になってしまいましたが、ぜひ皆様もメリノウールの下着で過ごしてみてください。ちょっとお高いですがそれを払う価値があります。特に靴下は中年男性の救世主と言えるかもしれません。
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